鍼灸治療を世界でみると西洋医学と一緒に受けられたり、医師自身が施術を積極的に受けたりと
盛んに行われているそうです。
WHO(世界保健機関)では鍼が有効とされるリスト48疾患が1979年に作成され、
その中に「不妊」「月経痛」「月経不順」「悪阻」が含まれています。
また米国国立衛生研究所(日本でいう厚生労働省)が鍼に関するパネル声明を発表。
その中に「妊娠時の悪阻症状」が含まれています。
この様に世界では公的機関などが生殖医療と鍼灸治療を同時に行うことで
不妊にも効果が得られると発表されています。
また海外では研究機関、病院、生殖医療機関などで鍼灸が行われているため、
2011年前後からエビデンスも増えてきています。
しかし日本ではどうでしょうか?なんかリスクがあるのでは?と少し躊躇してしまいませんか?
「痛みが伴う?」「衛生的に気になる」が主な不安要因ですよね。
しかし痛みのせいで施術を辞めるという方はほとんどいないようです。
病院で使用する注射針は皮膚や血管の貫通をスムーズにするため
先端が斜めにカットされた形状になっていますが、鍼灸針は丸み帯びている形状に
なっているため皮膚の組織を傷つけない構造になっており
痛みも最小限に抑えることができるようです。
また衛生面では使い捨ての針を使用している鍼灸院が多く、平成17年の薬事法改正で
使い捨て針のクオリティを一定の基準に保つようにという制定が施行された為、
どのメーカーを使っていても安心となりました。
そして大事なのは日本での鍼灸を行った後、不妊症の改善・効果はどうなの?というところ。
ある一定の条件のもと施術4か月後に検証された結果は↓
移植可能な胚の個数が多くなった⇒受精率が高くなった。
ホルモン環境・子宮環境の改善。
男性、精液所見の改善⇒精子運動率が高くなった。
というJISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の研究・検証結果もあります。
また体全体の健康度向上にも施術ではアプローチしていく為、ストレス軽減となる
セロトニンやドーパミン濃度にも変化があります。自律神経を安定させるツボの刺激を
することによりセロトニンの量が増えるという研究結果もあります。
IVFやICSIを何度か試しているけれどなかなか結果が出なくて悩んでいる方や、
薬にあまり頼りたくないと思っている方は、体が本来持っている力を引き出してくれる
東洋医学の「鍼灸」を一つの選択肢に入れてもいいのかなと思います。





