不妊は恥ずかしい事じゃない

少し前にこんなお悩みを目にしました。

「不妊治療していることを誰にも言えない」
「職場になんて絶対言いたくない」
「でも仕事は辞めたくない」

不妊治療ってセンシティブなことだと思っている方多いのではないでしょうか。

私の不妊の原因は脳のホルモンを分泌する下垂体に腫瘍があることが原因なんですが、
これって自分ではどうしようもない事実です。

例えば子宮筋腫やチョコレート嚢胞、不育症、無精子症だって自分ではどうしようもないことがほとんどなのに、「性」と結び付くことだからか言いにくい風潮があるのかもしれません。

以前に子供の頃からの「性教育は大事」という事を巷で聞いたことがあって、
時代の流れは変わって来るのかもと思っていたけれど、
そんなに変わっていないように感じます。
まだまだ「恥ずかしいこと」と認識している人は多いのではないでしょうか。

でも事実は

[子供を授かりたいと思っていること]
[不妊の原因は自分ではどうしようもできないこと]
[仕事をする権利だってあるということ]

この事実だけを見ればそんなに恥ずかしいことでもないと気が付きます。

世界で初めて体外受精を行ったイギリス人の女性レズリー・ブラウンさんをご存じでしょうか?
彼女は誰もが躊躇してしまうであろう世界で初めての体外受精を行い、無事に女の子が誕生するのですが、彼女のこの行動や勇気は私を含め不妊で悩む多くの人に希望を与えてくれました。

そしてその時誕生した子、ルイーズ・ブラウンさんは2018年日本に来日し医師らの前で
講演を行っています。
ルイーズさんはこう言っています、「母はただ子供が欲しかった、それだけ」と。
世間からは好奇な目で見られ辛いこともたくさんあったと思います。
それでもレズリーさんは勇気をもって取った行動が未来を変えたのだと思います。

自分が進みたい未来をどう変えていくのか?自分が大切にしたい事はなんなのか?を
考えていくと、黙ったままでは未来は変わらない。行動しなければ未来は変わらない。
勇気を出して伝えてみましょう。未来は変わるかもしれません。

アサーティブコミュニケーションを活用しよう!
自分の意見をしっかりと伝えながら、相手の意見も尊重するコミュニケーション方法。

職場に不妊治療をしながら仕事の両立がしたい事を相談する場合ポイントがあります。
「わかって欲しい」「わかってくれるはず」という期待をしないことです。
相手が思った通りの反応をしてくれるとは限りません。伝えた相手は不妊治療に関して知識がなく、どんな反応をすればいいのか分からないという場合もあります。

自分の気持ちを正直に話したら「聞いてくれてありがとう」と感謝の気持ちを持ちましょう。

また職場で休職、内勤への移動、遅番のシフトにしてもらったりと不妊治療を
受け入れてくれた時、上司や同僚、会社に貢献する気持ちで日々の業務に取り組んで
みると周りも応援してくれると思います。

自分の意見ををしっかりと伝えても受け入れる体制を取れない会社もあるかと思います。
その時は潔く退職!とは言えないけれど、確実に妊娠への近道になりますから!

そして泣く泣く退職になった場合SNSで叫びましょう!
「保育園の待機児童0政策とか男性育児休暇も大事だけどさ、
その前に出生率上げるのが先だろ!日本クソが!!」とかね♡
口が悪くてごめんなさーいw

「保育園落ちた、日本●ね」という一人のつぶやきが日本を変えましたよね。
それから待機児童0政策が始まった訳です。

私たち治療経験者が声をあげたり、不妊治療は当たり前の権利があるんじゃない?と
主張を繰り返すことで風潮も変わっていく気がします。