私の生い立ちは学びが多かったのですが、
『大変だったね』『まともに育ったね』と言われることが多く、他人から見ると苦労していて可哀想だったのかもしれません。
それでも世の中には私より苦労している人なんてたくさんいるし、ご飯が食べられないとか傷を負うという最悪な状態でもなかった。
それでもなんだかんだいつもラッキーなんだよなって思っていました。
ところで私は不妊治療して子供を授かりましたと、普通に会話の中で話をするとみんな困り顔?悲しい顔?のようなります。なんて返事をしたらいいのか分からないからなのかもしれません。
確かに大変だったね、辛かったね、は体験していないと言えないし、なんて返していいのか分からないからそんな顔で返事に困ってしまうのかなと思います。
でも私はちっとも自分が可哀想なんてことないからそんな顔しないで!といつも心の中で思っています。
不妊って自分ではどうしようもできない生まれ持った体質のようなことが多いから仕方がないのです。
もちろん人間ですから治療中は妊婦さんやママさんを見ると羨ましく思ったり、毎回生理が来るたび落ち込んだり、痛みに耐えたりと苦しい事はありました。
それでも不妊治療で授かった子供の為にも私は何も恥じる事はないと思っているので素直に話をしています。
今やっている朝ドラでヤナセタカシさんの弟さんを養子に迎えた両親は子供が授かれず、奥さんは後取りを産めなくてごめんなさい、みたいなシーンがありました。
昔は妻側に全て問題があるのだろうと、真実も知らずにずっと悩み苦しむ女性が多かったと思います。
1978年イギリスで初めて体外受精で女の子が産まれ、彼女が大人になり自然妊娠され出産したという、この50文字くらいのこの事実に私は感動してしまうんですが、こんなに西洋医学が発展してきた現代に生まれたことに私は感謝しています。
養子だけでなく卵子提供、精子バンク、日本ではまだまだ制約が多いものの選択肢は確実に増えています。
私が普通に話をしていると、実は私もクリニックに行こうと思っててとか、治療中なんだとか、2人目不妊で悩んでると話してくれて相談されることも多かっだです。
ところでこんなこと言われたことないですかか?
『早く子供は作らないの?』
『2人目はまだ?』
相手はまったく悪気のない言葉を飛ばしてきます。聞いてきた相手は不妊ということが頭にこれっぽっちもないので直球でやってきます。
ただ知らないだけ、知識がないだけなので真っ直ぐになっちゃうのかなと思います。
だからこっちから教えてあげるのです。
『頑張ってる途中なので応援して下さい』
『見守っていて下さい』とはっきり伝えて相手に理解してもらいました。応援団になってと!
女だから男だからとか性差はあるものの、若いからとか、昔はとか決めつけたり思い込んだりせずに『慈悲の心』をもっている人が増えるといいなと思います。
私はどこかの宗教を信仰しているわけではなく、心理学や仏教を学ぶのが好きなのですが、
『慈悲の心』とは仏教の教え。
『慈』は他者の幸福を願う心。
『悲』は他者の苦しみから困難から解放されることを願う心。
を意味します。
でも不妊治療をされている方に他人が思うことって多くの人は慈悲の心があると思うんです。
赤ちゃんがやってくることをみんな願っているし、辛い治療から解放される事も願ってる。
だから心は閉ざず解放してあげて下さい。
自分の為にも。相手の為にも。
少しでも心穏やかに進めますようにと
慈悲の心が届きますように。
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